裁定の妥当性

まず、個人的にこの結論は妥当です。フェラーリ贔屓のFIAとか言われていますが、今回のペナルティに関しては妥当と言えるでしょう。まず、あそこでシケイン不通過の必要性があまりない。シケインショートカットによってハミルトンはスリップストリームに入ることができた可能性が高い。ライコネンの後ろに回っていたら、コーナーの立ち上がりでスリップストリームに入ることはできないから。一旦、順位を戻したとは言え、すぐにスリップストリームに入れる位置についたというのもペナルティを与える上で大きな点。あと、普段のハミルトンのダーティーオーバーテイクに対しても物言いが出てもよさそうなものだけど、批判すると、人種問題がかかわってくる事もあって、そういう批判をするのもできないみたい。
今回の問題と89年の日本GPでのセナが失格した事(セナとプロストシケイン手前でもつれ合って、プロストは即リタイア。セナは、エスケープロードから復帰してレースを続行。1位でチェッカーフラッグを受けたけど、失格になった)をダブらせている人がいるけど、全く異なる事。あれは、逆走してコースに戻るべきというFIAの主張がどう考えてもおかしかった。後に失格の理由もシケイン不通過からマーシャルの押しがけ走行へと変わっている。FIAから危険なドライバーとしての烙印を押され、セナは、90年の開幕直前までスーパーライセンスが発行されなかった。結局FIAに謝罪する形でライセンスは発行されたけど。この時は、ドライバーの多数がエスケープロードから復帰すべきとの意見が出た。
ちなみに、今回は他のドライバーもハミルトンのドライビングに批判的。ただ単に表面だけ見て、FIAの理不尽な裁定と見なすのはどうなんでしょう。
確かにFIAは問題も多いけど、今回の裁定は妥当ではなかろうか。プロセスで怪しい事はあったけど。まぁ、今回の裁定はもう覆らない事になったし、もういいか。それにしても、ライコネンは何かとハミルトンにやられているね。ピットレーンでの追突、ベルギーGP。去年のブラジルGP予選でもやられていたけど。
今週のシンガポールGPはどうなんでしょう。ナイトレースって何か起こりそう。